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2012年5月1日〜6日 タイ、デンマーク、ベルギー、シンガポール(バンコク、コペンハーゲン、ブリュッセル、シンガポール)

丸シリーズ第二段〜GWがっかり旅〜


目次1日目|2日目|3日目4日目5日目6日目おまけ(1) (2) (3)

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2日目 -5月2日(水)-


■→GERMANY(FRA)→DENMARK(CPH)→BELGIUM(BRU)

●TG920便 (BKK 23:30 → 06:00 FRA)

朝食

ここから更に5時間(日本からマイナス7時間)時計を戻して現地時刻で。

3時過ぎに目が覚めると、フライトマップはグルジアを過ぎて黒海に差しかかっている。

ぐっすり眠っていたようで、ドリンクはおろか機内食もパスされていた。もちろん、食事がサーブされていたことすら知らない。

ちなみに配られたメニューによると、メインディッシュはガーリックチキンかポークピカタだったようだ。

4:35頃朝食がサーブされる。スクランブルエッグかソーセージのチョイスで、ソーセージをチョイスするとベイクドポテトとポテトの玉子焼き、チキンソーセージといかにもドイツを意識した内容だった。

この頃からフライトマップの到着予想時刻が6:20〜6:25を示していることにイラつく。焦っても仕方ないのだが・・・。

CAさんをつかまえ、乗り継ぎ時間があまりないこと、インフォメーションを入れてもらっていることを告げ、なるべく早く降機させて欲しい旨を伝える。CAさんからも「Ok, sir.」と回答をもらったので安心したが、ここにも落とし穴があったのだ。

TG920便は6:21に西から着陸、30分近く遅れて6:28にスポットに着く。CAさんに言っていたにもかかわらず何のアクションもなく、前の人に「乗り継ぎ時間がないので前に行かせて」と懇願するが、右斜め前の巨体のおっさんには英語が通じないのか、通じないふりをしているのか譲ってくれない。

1分1秒を争いながら6:31に降機する。降機時に早く降機させて欲しい旨を頼んだCAさんは私の顔を見るなり”はっ”とした表情になった。私の顔を見て思い出したのだろうが、後の祭りだ。インフォメーションを入れているので、もしかしたらLHのGH(地上係員)がゲートで待っているかと期待したが、GHらしき人影はいっさいない。怒りをかみ殺してとにかく走り始めた。

【TG920便諸元】

機材:Boeing 747-300 (773)、機体番号:HS-TGO、シリーズ:Boeing 747-400、型式:747-4D7、製造番号:26609/1001、登録:1993/10

●@フランクフルト空港

閑散としたA42ゲート

FRAは初めての空港であるが、到着便が多い時間帯らしく、迷うことなく人が歩いている方向に走る。何番ゲートに到着したのか確かめる時間も惜しかったので不明だが、ずい分遠いゲートに着いたようだ。

途中LHのチェックインカウンターを見つけたので、チェックインを行う。チェックインをしておけば、イミグレーションやセキュリティで多少時間がかかっても、待ってくれるかもしれないという淡い期待をしてのことである。

チェックインカウンターのダンディなスタッフは、息を切らせながらやって来た日本人が緊急事態であることは容易に想像できたようですぐに発券してくれた。まっすぐ行った所にイミグレーションがあり、下に降りて左に行くようにと教えてくれる。最後に「Hurry!」(急いで!)という言葉も忘れなかった。

ボーディングパスを握りしめ、さらに走るとイミグレーションはすぐそこだったが、1列に30人くらいいて心が折れそうになる。

それでも諦めるわけにもいかず、最後尾から前の人にボーディングパスの搭乗時間(6:45)を指差し、「Excuse me, I don't have enough time for next flight. Could you put me before you?」(すんまへん、次の飛行機の時間がおまへんのや、前にいかせてもらえんやろか?)と即席英語で訴えると、いい人ばかりで「Of course!」「Sure!」と、少しずつ前に行かせてもらうが、その牛歩戦術にもついにストップがかかる。中○人家族だ。

おそらく私の流暢な?ジャパニーズ英語が通じていないのだろうが、普通は雰囲気で分かると思う。残念ながら人民にはこの空気は読めないのだろう・・・。

それでも列は少しずつ進み、何とか間に合いそうな気がしてきたところに次なる問題が起こる。

その人民たちの前のアフリカ系家族に係官の執拗なイジメで時間がかかる。わずか数分のことかもしれないが、私にはすごく長い時間に感じられ、その間何度も時計を見ていた。

何とか私の番になる。聞かれたのは最終目的地、滞在日数だけで、6:50に入国(シェンゲンエリアなので入域?)する。

急いで下の階に降りると一難去ってまた一難、今度はセキュリティチェックに行列ができている。だが、プライオリティ・レーンがあったので、ボーディングパスを見せてそちらの列に並ぶ。一般レーンに比べるとずい分早いが、それでも10分ほどかかって7:02にセキュリティチェックを抜ける。出発まであと13分。何とか間に合うか?

セキュリティ通過後、記憶が定かでないがエレベータに乗って地下に下り、地下通路を通ってまたエレベータで2階に上がったりと、ドイツは合理的だというイメージが変わりそうな無駄な動線に時間を費やす。この時点で出発まで10分を切っている。

搭乗ゲートは向って左が奇数で右が偶数になっていて、あろうことかLH822便の出発ゲートはA42の1番奥で、後日Googleマップで見ると1km以上あったようだ。しかも途中にはのっしのっし歩く巨体のアンドレ・ザ・ドイツ人という障害物をかわしながら進まなければならない。神はどこまで試練を与えるのだ!

とにかく走る。動く歩道もあるが、アンドレ・ザ・ドイツ人がいると追い抜けないので、動く歩道は使わずその横を走る。

こんなに走ったのは何十年ぶりだろう?汗だくで心拍数はレッドゾーンに突入し、乳酸もマックスになりながらアドレナリンを出し続けて命からがら最果ての地・A42番ゲートへは7:11に到着する。呼吸で精一杯のためカウンターの女性にボーディングパスを出すと・・・ 「ごめんなさい、2分前に閉まっちゃった・・・。」 ・・・orz

呼吸を整えている間にボーディングブリッジが外され、TG920便がディレイして、ここまで走って来たことを告げているうちにLH822便はプッシュバックされていった。

「大変だったわね、でも私じゃどうにもならないからA22ゲートのトランスファー・デスクで相談して。」と言われる。そりゃそうだ。

上の写真はA42ゲートを去る時に撮ったものだが、カウンターで話をしているのは、私の後にやって来た同じTG920便に乗っていた同じ境遇の男性で、チケットカウンターで再会することになる。

苦労して手に入れたボーディングパス

A22ゲートにあるトランスファー・デスクまで戻り、プレミアム・レーンのここでもダンディな係員にLH822便に乗り遅れたので、他の便に振り替えてくれるよう依頼する。

雰囲気的にすぐ次の便に振り替えてくれそうだったが、徐々に係員の顔色が曇り始め、同僚や上司と思しき人と相談を始める。何だか雲行きが怪しい。

審議の結果、UAで発券したものなのでここでは振り替えができない、UAのチェックインカウンターに行ってくれと言われる。文章だとキツイ言い方に思えるが、UAのカウンターの場所をメモに書いてくれたり、応対も「I'm sorry, sir.」を繰り返して丁寧であった。

途中プチ迷子になりながらいろんな人にメモを見せて場所を聞き、Aコンコースの制限エリアを出て、第1ターミナルのホールBにあるUAのカウンター(501-507)に辿り着く。

2枚のボーディングパスを出し、拙い英語でLH822便に乗り遅れたのでなるべく早い後続便に乗りたいこと、LHのスタッフにここに行くように言われたこと、CPHでSK1593便に乗り継ぎがあることをカウンターの女性に伝える。

私の英語力がアップしているのか、この女性スタッフのヒアリング能力が高いのか一発で理解してくれ(もちろん後者)、「Of course!」と端末を叩き始める。

やれやれ、これで大丈夫かと思っていると、LHの時と同様に係員の顔色が曇り始め、何箇所か電話をかける。

そして、「TGのディレイが原因なんで私たちではどうにもならないの。TGで対応してもらって。」とのこと。食い下がるが、「I'm sorry.」、「I can't.」を繰り返すだけ。

しかたなくインフォメーションに行き、TGのカウンターを尋ねると、まだ開いていないので昼ごろまた来いと言う。ここでもUAのカウンターと同じ説明をして、緊急事態であることを告げる。もっともここで文句を言っても始まらないので、半ばCPH行きは諦めて陸路でBRUへ移動することを考え始めていた。

するとそのインフォメーションの女性はどこかに電話をかけ始めた。その相手はTGのカスタマー・サービスで、電話で英語で交渉することになった。これはかなりハードルが高い。

腹を決めて乗り遅れた経緯を話すと、最初はTGの履歴にLHのチェックインがないからと突っぱねられた。これが私の怒りの琴線に触れ、一気にアドレナリンを放出して、能力をはるかに超えた英語力を発揮することになる。

LH822便へ乗り継ぐ旨のインフォメーションを入れていること、KIXでLHのチェックインができず、BKKでもできないと言われたこと、TG920便のCAに早目の降機を依頼したのに何も対応がなかったこと、到着後はターミナル内を走り続け、最大限の努力をしたこと、兎にも角にもTG920便がディレイしたことが最大の原因だと訴える。

最後にLH、UA、TGとたらい回しにされていることに怒っていることを告げ、結果的に20分くらいかかったが、最後はTG側が折れてLH824便の予約を入れてもらえた。後はLHのチケットカウンターに行き、告げられたeチケットbニ名前を言えば良いように段取りをしてくれた。これで丸く収まったかに思えたが、まだ続きがある。

インフォメーションの女性に教えてもらったLHのチケットカウンターに行き、言われた通りeチケットbェ書かれたメモを渡して名前を告げるが、どうやらLH822便にチェックインしているため、システム上LH824便の発券ができないようだ。

担当の綺麗な女性は「I'm sorry.」で終わらせようとするが、ここで引き下がるわけにはいかない。またしてもここまでの経緯を告げ、最後にキレ気味に「I did do my best! How can I do? I just like to go to CPH.」(やれることはすべてやったのに、どうすればいいんだよ!ただCPHに行きたいだけなのに)と叫ぶ。

すると綺麗な担当者は電話をかけ、呼ばれた上司らしき年配の女性と男性の3人で話し合いが始まる。会話はドイツ語なので一切分からない。年配の女性が2〜3ヶ所電話をかけ、最終的にLH824便のボーディングパスが発券された。

上の写真が乗り遅れたLH822便と、苦労して手に入れたLH824便のボーディングパス。それらの間にあるのがたらい回しにされた証(笑)のメモ。

Lufthansa Senator Lounge

結局このボーディングパスを手に入れたのが8:45だから、1時間半ほど要したことになる。

朝のピークを過ぎたのか、一度通ったセキュリティチェックを、今度は待ち時間なく8:52に通る。

本来入る予定の無かったAコンコースの中ほどにあるLHのラウンジに9:00に入る。

どっちがどっちか忘れたが、レセプションの左右でSenator LoungeとBusiness Loungeに分かれていて、最初左側に入ったが満席で、右側に移動した。こちらも混んでいたものの、何とか相席を確保する。

喉がカラカラだったので、取りあえずビールを呑む。まずい(嘘)、もう一杯!ということで、まさか味わえると思っていなかったドイツ・ビールを朝から2杯いただく。

ボーディングタイムが10:40なので、ラウンジは10:30に出ればいい。ということで今後の作戦を練る。

定刻通りの到着なら、SK1593便は15:10発だから、CPHの滞在時間は2時間35分ある。両替等、空港を出るまでに30分、出発の30分前に戻ると仮定して、実質滞在時間は1時間半となる。人魚姫の像の最寄り駅まで片道30分と想定して、最悪空港への戻りはタクシーを使うことも選択肢に入れる。リスクはあるが、何とか行けそうな感触だ。万が一に備えて両替は多めにしておくことにする。

また、このラウンジには長居をしたが、いろんな人間ドラマを見ることができた。

バターとジャムをたっぷり塗ってボロボロこぼしながら食べるおじさんがいたり、サンドイッチ・スタンドで作ってもらったサンドイッチをせっせと鞄に詰め込む(5個は入れていた)ビジネスマンがいたりする。堂々と入れるところが日本人とは違うところか?(笑)

LH822 (FRA 07:15 → 08:30 CPH)LH824便 (FRA 11:10 → 12:35 CPH)

LH822→LH824便

搭乗は34番ゲートで、ラウンジからすぐのところだった。

搭乗開始10分前に着いたのに、機材はまだ到着していない。ということはディレイ確定で、乗り損なったLH822便が定刻に出発したことを考えると、何ともやるせない気持ちになる。

しばらくして搭乗口でアナウンスがあり、更にしばらくして機材が到着する。

ぞろぞろ乗客が降りると、今度は警察官が乗り込む。爆発物でもあるのか?しばらくすると、5人の警官に囲まれ、いかにも悪人顔の2人が後ろ手に護送されていった。

LH824便の機材は、Airbus A319-100という初めて乗る中型(小型?)機だ。

11:07に優先搭乗が始まり、ビジネスは3席×2が3列で座っていたのは3人だけ。11:19にドアクローズされる。このままプッシュバックされれば10分遅れで、定刻運行には定評のあるルフトハンザのこと、何とかリカバーしてくれると期待していたが、その期待はあっさり裏切られた。

機長から管制の指示により待機中で、出発の目処は立っていないとのアナウンスがされたのだ。終わった・・・。orz

落ち込んでいる私に、CAさんはチョコレートを持って来てくれたり、飲み物の世話をしてくれるが、とても喉を通る状況ではない。まるで13日の金曜日の仏滅の三隣亡がいっぺんに来たような気分だ。

結局1時間近く遅れて12:02にプッシュバック開始、12:10に離陸、12:16にシートベルトサインが消灯される。

機内食

そして、シートベルトサインが消灯されると機内食が配られる。

これはエコノミーにもあるサービスなのか不明だが、1時間余りのフライトでは配る方も食べる方も忙しい。それでもせっかくなのでドイツビールも飲んでおく。(笑)

メニュー内容は忘れたが、写真の通りゼリーやムースなどの固めもの(っていうのか?)が多く、食べ慣れていないので珍しさはあるが、冷たいものばかりで温度の変化がなく、そんなにおいしいものではなかった。

↓↓↓マウスオーバーで望遠で撮った写真

海に浮かんでいるのは?

この写真は到着まであと少しという場所で、よく見てもらうと、エンジンの右の写真中央に小さな白い点が整然と並んでいるのが分かると思う。

オランダのものかデンマークのものか分からないが、環境先進国だけあって、海上に設置された風力発電だ。

LH824便は、13:11にたぶん南東(30)から着陸すると、なぜだか後ろのエコノミークラスから拍手が起こる。何かトラブっていたのだろうか?

13:16にB6ゲートに到着、13:17に降機する。

初めて乗ったルフトハンザだが、CAさんの対応は良かったものの、当初搭乗予定の便に置いて行かれ、振り替えられた便はディレイと、ルフトハンザのせいばかりではないが、何となく私にはトラウマになりそうな航空会社となった。

LH822 → LH824便諸元】

機材:Airbus A319-100 (319)、機体番号:D-AIBG、シリーズ:Airbus A319、型式:A319-112、製造番号:4841、登録:2011/09

●@コペンハーゲン・カストロップ空港

↓↓↓マウスオーバーでCarlsbergのサーバー

SAS Business Lounge

降機した時点で、次のSK1593便の出発まで約1時間50分。初めて降り立つ土地で、さすがの私でも人魚姫を見に行くという選択肢は無い。

ガイドブックで見たのか、Web上で見たのか記憶が定かではないが、この空港に人魚姫のレプリカがあるというのを思い出し、せめてレプリカだけでも見ようとインフォメーションで場所を聞く。

私が尋ねた担当者は知らなかったが、奥にいた年配の女性は知っていた。ただ、残念なことに国際線のエリア内にあるので、シェンゲン・エリア内の乗客は行けないとのこと。どうやら、人魚姫にはとことん嫌われているようだ。

DKKに両替できなかったのは、デンマークとは縁がないという暗示だったのかもしれない。

気を取り直し、SAS Business Loungeでデンマークを代表するビールのCarlsbergをいただく。これで朝から何杯目のビールだろう?・・・マイペンライ。

ちなみにこのラウンジはとても広く、食べ物も充実していた。くどいようだが、私には別腹という便利な機能が備わっていないので、食べ物を試すことはしていない。ただ、ビールが入る別腹機能はあるのだが。(笑)

●SK1593便 (CPH 15:10 → 16:40 BRU)

リフレッシュメント

C10番ゲートに行き、しばらく待つと搭乗が始まる。

搭乗口でボーディングパスをGHに渡し、GHが機械にボーディングパスをかざすとピンポンが鳴る。すわ、またトラブルか?

GHがパソコンを操作する間、今度は何のトラブルが待ち受けているのか?神はどれだけ私に試練を与えるつもりなのか?

GHは「Seat Change.」と言って、新たなボーディングパスを私に差し出した。何のことはない、当初の28Fから20Aへシートチェンジされただけだった。

14:48に搭乗すると新たな席は非常口で足元が少し広い。しばらくするとCAさんがやって来て、「言語は?非常時はこうやってドアを開けてね」(勝手に和訳)など非常時の補助を頼まれる。

何で外人の私が?と疑問もあったが、面倒なので「Yes.」と答える。”非常事態”が起こらないことを願う。

機内販売

15:03にドアクローズ、15:04に定刻より少し早くプッシュバックされるが、なかなか飛び立たず、15:19にようやく離陸して、15:21に早々とシートベルトサインが消灯される。

さすがに疲れて(酔って?)いて、安定飛行に入る頃にはうとうとしていた。

目が覚めた頃にはブリュッセルに近付いていて、降下を始めるがほとんど雲の中で、景色が見えないこともあってずい分長い間雲の中を飛んでいたように感じる。

景色が見えた頃には高度が落ちていて、ほとんど着陸直前だった。どうやら低い雲が立ち込めていたようだ。

16:28に着陸、定刻より早く16:33にA43番スポットに着き、16:37に降機する。やれやれ、”非常事態”が起こることなく、無事BRUに到着した。

【SK1593便諸元】

機材:McDonnell Douglas MD-82、機体番号:LN-RLF、シリーズ:McDonnell Douglas MD-82、型式:MD-82 (DC-9-82)、製造番号:49437/1345、登録:1993/03

●ブリュッセル

↓↓↓マウスオーバーで鉄道チケット

検札

ブリュッセル空港はロンドン(ヒースロー空港)、パリ(シャルルドゴール空港)、アムステルダム(スキポール空港)、FRAといった名だたる空港から高速鉄道で2時間ほどの距離にあり、また、日本からの直行便もなく、ネームバリューもあまりないので、あまり大きな空港を想像していなかった。

ところが、到着したブリュッセル空港は想像していた以上に大きく、10分くらい歩いてやっと鉄道駅に到着した。

色鮮やかな電飾のチケットオフィスで、ブリュッセル空港駅−ブリュッセル中央駅間の往復チケットを買う。特に指定しなかったところ、2等席のチケットだった。身なりで判断されたか?(笑)

地下のホームに下り、しばらく待ってやって来た電車に、ブリュッセル中央駅に行くか周りの人に確認して乗る。ここが始発駅のようで、座席に座ったまま10分ほど待ち、IR3538は定刻通りブリュッセル空港駅を17:09に発車すると、すぐに地上を走り始め、ほどなくして検札がやって来た。

ブリュッセル中央駅

ブリュッセル北駅を過ぎると、また地下に入る。そしてこれまた定刻通り17:30にブリュッセル中央駅に到着する。

もちろん初めての場所なので土地勘はない。方角的に進行方向の右に出ればグランプラスなので、取りあえず出口を探して地上に出る。

地上に出た出口は閑散とした場所だったので、どうやらマイナーな出口だったようだ。

外は雨が本降りなので、バックパックにカバーをかけ、ゴアテックスのウィンドジャケットをフードまでかぶり、グランプラス方面と思われる方向に坂を下る。

●グランプラス

グランプラス

坂を下りきったところでギャルリー・サンデュベールの入り口を見つける。ということは、左に行けばグランプラスのはずだ。

思った通り、左に曲がって100mも行かないうちに路地が開け、グランプラスが現われる。

す、すごい。ヴィクトル・ユゴー(Victor Hugo)が「世界で一番美しい広場」と褒め称えたのも分かる。

ホテルはグランプラスに面しているのですぐに見つかり、バウチャーを見せて17:40にチェックインする。

予約時と、出発直前に到着時間まで予約確保してもらえるようお願いをしたので、持参した日本っぽいお土産を渡すと、凄く喜んでもらえた。

今まで見たことがないエレベータで2階に上がり、濡れたバックパックとジャケットを干し、結構冷えるのでダウンジャケットを着込んで出かける。

お土産の効果があったのか、レセプションで鍵を預けるとき、「どこに行く?それはあっちだ、あそこは行った方がいいぞ、どこから来た?いつまでいる?」と、とてもフレンドリーに話しかけてくるようになった。

話しついでに傘を借りられるか尋ねると、「ホテルの傘はないけど、オレの傘でよかったら貸すよ、でも19時に家に帰るから、それまでに帰って来てくれ」ということで、傘を借りて18:00に出かける。

セルクラースの像

曇り空とはいえ、高緯度のためこの時間でも明るい。

最初の人魚姫に行けなかったので、まずは三大がっかりのふたつ目の小便小僧に会いに行かなければならない。明日でもいいのじゃないかと思うだろうが、行ける時に行っておかないと、明日は明日で何がおこるか分からない。

その小便小僧に行く途中、セルクラースの像を見つける。

セルクラースの像は星の家の下にあり、腕に触ると幸せが、足下にいる犬の頭を触ると金運がつくと言われている。

ちゃんと腕に触り、犬の頭を念入りになでておくが、今のところ効果はみられない。(笑)

ダンドワ(DANDOY)

さらに道中、ダンドワ(DANDOY)というワッフルとスペキュロス(固焼きクッキー)の有名店を見つける。

2階はティールームになっていて、世界!弾丸トラベラー磯山さやかがここでチョコレートソースのワッフルを食べていた。

甘いものは別腹という機能を持っていないので、優先順位の高いビールを飲む夕食前の今はやめておく。

ジュリアン君(小便小僧)のチョコレート

今度はレインボーなジュリアン君(小便小僧)のチョコレートを発見する。

一瞬お土産にどうかなと考えたが、口にするものなのにビジュアル的にどうかなという理由と、この後バンコク、シンガポールと暑い場所に移動するので、特に突起物は融けるだろうから、ジュリアン君のおち・・・(自粛中)・・・ということで、今回は見送ることにした。

人だかりの先は?

更に進むと、夕刻にもかかわらず人だかりができている場所が・・・。

もしかして・・・。


そう、もしかして。

ジュリアン君(小便小僧)

じゃ〜〜〜ん!

本来は三大がっかりのふたつ目であったが、ひとつめに格上げされた小便小僧(英名:Manneken-Pis)のジュリアン君。

小便小僧は、おしっこで爆弾の導火線の火を消して街を救ったとか、フランス軍に包囲された時に敵を侮って木の上から小便をかけたとか、家の玄関で立ちションしているところを魔女に見られ、その姿のまま石に変える魔法にかけられたなど、いろいろな説があるようだ。

小便小僧の像は1619年にジェローム・デュケノワというフラマン人(ゲルマン系)彫刻家によって造られたが、1960年に誘拐され、このジュリアン君は二代目で、最長老のブリュッセル市民でもある。

また、酔ったフランス兵が彼を盗んだ時にはデモが起き、ルイ15世はジュリアン君に謝罪とともに豪華な宮廷服を贈呈してしたことを機に、世界中から衣装が贈られるようになったとか。800を超える膨大な衣装は、市立博物館に展示されていて、日本から送られた衣装も20点近くあるらしい。

その小ささから世界三大がっかりのひとつに数えられるが、私的には豪快に放出しているジュリアン君にがっかりすることはなかった。

ギャルリー・サンデュベール

19時近くになって雨も止み、ダンドワで買ったお土産をいったんホテルに置きに戻り、お礼を言って傘を返し、荷物を置いて再度出かける。

次に向かったのはギャルリー・サンデュベール。

ギャルリー・サンデュベールは、グランプラスの東にあるヨーロッパ最古(1847年完成)のアールヌーボー様式のアーケードだ。

入り口は取り立てて荘厳なものではないが、1歩足を踏み入れると、思わずため息が漏れる。

美しい。

両サイドには、お洒落なブティックやショコラ等が立ち並び、男ひとりで歩くには少々気が引ける場所でもある。

↓↓↓マウスオーバーでどや顔のジャンネケ

ジュリアン君の妹?

ギャルリー・サンデュベールの中間点を左に曲がれば、イロ・サクレ地区というレストランが立ち並ぶ通りに出る。

そのとある路地に入ったところにいる小便少女(英名:Janneke-Pis)に会いに行くと、人気者のジュリアン君とは対照的に、観光客は私のほかに日本人夫婦が一組だけだった。

小便少女は小便小僧のパロディー版で、デニス-アドリアン・ドブリエ(Denis-Adrien Debouvrie)という彫刻家によって1985年に作成され、1987年に癌とエイズの撲滅のため、ここに設置されたという。

あまりにリアルなので写真にはモザイクをかけているが、マウスオーバーをすると、モザイクなしのどや顔をしたジャンネケちゃんが見れるので、見たい方はどうぞ。

↓↓↓マウスオーバーでFormule LEON

シェ・レオン(Chez Leon)

イロ・サクレ地区に来た目的はジャンネケちゃんに会うためというのもあるが、メインは夕食をとるためである。

いくつか店の候補を挙げていたが、無難に最も人気店のシェ・レオン(Chez Leon)に入る。

入り口が分かり難く、中に入ると順番待ちであったが、店員に”ひとり”と告げると2階に行けと言われる。2階に上がると右奥にL字型のソロ用のカウンターが10席くらいあり、先客が3人ほどの間隔を空けて座っていたので、私も間隔を空けて座る。

複数人で行くといろいろな料理が楽しめるが、ひとりだと一発勝負なので、店名を冠したFormule LEONという、ムール貝のワイン蒸し、フリッツ、ビールのセットを頼む。(フランスパンがサービスで付いてくる)

特にムール貝が有名な店で、ムール貝の白ワイン蒸しはそこそこおいしいが、飛び上がるほどではなかった。ムール貝の身より下に残ったスープの方がおいしかったかな。

フリッツは英語でフレンチフライと呼ばれるが、実はベルギーが発祥だそうで、ベルギーでフリッツを食べたアメリカ人が、フランス語を話すベルギー人をフランス人と思いこんだから、フレンチフライと呼ばれるようになったのだとか。

二度揚げしていてカラっとしているが、ムール貝同様に量が多く、途中で飽きて食べ切ることはできなかった。

このセットで1番美味しかったのは・・・やっぱりビールかな。(笑)

料金は14.6EURで、16EUR払っておつりはチップとした。店を出たのは19:40頃だが、外はまだ明るい。

CORNE Port Royal

ほろ酔い気分でギャルリー・サンデュベールを歩く。

ベルギーはチョコレートとダイアモンドが有名だが、さすがにダイアモンドは買って帰れないので、チョコレートを買って帰ることにして、Corne、neuhaus、CORNE PORT ROYALでチョコレートを買う。

グランプラスに戻り、GODIVAでもチョコレートを買う。ここにもチャイナ・パワーが進出していて、結構高いチョコレートを大量買いしている中国人グループがいた。バブルの頃の日本人がこんな感じだったのだろうか?

写真はギャルリー・サンデュベールにあるCORNE Port Royal。

↓↓↓マウスオーバーでワッフルを食べるジュリアン君

誰と記念撮影?

いったんホテルに荷物を置きに戻り、今度はDANDOY本店に行ってみるが閉まっていた。DANDOY本店は明朝行くことにして、そのすぐ近くにスーパーを発見をしたのは収穫だった。

ここでお土産用のベルギーワッフルと、水、寝酒用のビールを買い、再度荷物を置きにホテルに戻る。

この時点で21:30。グランプラスは観光客や酔っ払いがいてまだまだにぎやかだ。部屋に戻ってもすることがないので、再度出かける。

足が向いたのはジュリアン君の方向で、写真のワッフル店ではワッフルを食べるジュリアン君と写真を撮る観光客が後を絶たない。その光景を一枚もらう。

夜中も人気のジュリアン君

ジュリアン君を訪ねると、人気者らしくこの時間でも観光客が来ている。

夜中にもかかわらず、グループとはいえ女性がいるところを見ると治安はそんなに悪くないようだ。

ブリュッセル市庁舎

グランプラスに戻り、ライトアップされたグランプラスを楽しむ。

まずは南西部にある、グランプラスの代表的建物のブリュッセル市庁舎。

フランボワイヤン・ゴシック様式という美しい建造物で、頂に輝く守護天使ミカエルの像がある尖塔の高さは96mある。

残念ながら本当の美しさを伝える撮影技術を持ち合わせていないので、これらの写真は雰囲気だけでも味わってもらえたらと思う。

王の家(ブリュッセル市立博物館)

ブリュッセル市庁舎の向かいの北東部にある王の家。

1536年建造の石造りの館で、1872年に再建され、後期ゴシック様式を残した建物になっている。

内部はブリュッセル市立博物館になっていて、絵画や小便小僧の服などが展示されている。開場時間が10:00〜17:00なので、今回は残念ながら時間的に入ることはできない。

ちなみに「王の家」と名付けられてはいるが、実際にはここに王が住んだことはないそうだ。

ギルドハウス

こちらは北西部に並ぶギルドハウス。

このギルドハウスの軒名(昔の用途)は右からスペイン王(パン職人)、手押し(油精製職人)、袋(家具・樽職人)、狼(射手)、角笛(船頭)、狐(小間物商)。

ブラバン公の館

今夜泊まるHotel Saint-Michelが入っているブラバン公の館。

ガイドブックによると、1698年に建てられ、1882年に再建された。金箔をあしらった豪華なファサードの2階部分に、歴代ブラバン公爵19人の胸像がずらりと並んでいるためこの名が付いた。

正面から見るとひとつの建物だが、内部は6つの館に分かれ、右から財産の館、運命の館、風車の館、錫の壷の館、丘の館、財布の館と命名されている。

実際には、ここもブラバン公爵がここに居住したことはなかったそうだ。

グランプラスを肴にビールを飲む

21:50頃ホテルに戻り、干していたジャケットやバックパックが乾いていたので、それらを片付ける。

放り投げていたみやげ物もある程度整理して、ボストンバッグに機内預けできそうな荷物を詰め込んでおく。

そして風呂に入り、あとは寝るだけの態勢にしてビールを開ける。

右のベルビュー・クリーク(Belle-Vue Kriek)は、ラベルにある通りチェリーを漬け込んで発酵させたビール。色も赤っぽく、チェリーの味とほんのりとした甘みがある。

左のグリムベルゲン(GRIMBERGEN)は修道院ビールのひとつで、濃厚な味わいでアルコール度数9%という辛口のビール。

私の好みは文句なしに後者で、前者は日本にはないから試飲というレベルだったので、がっかりはしていない。

部屋から見るライトアップされた市庁舎

ビールを片手に、窓から眺める景色はこんな感じで実に素晴らしい。このホテルにして本当に良かった。

繰り返すが、本当の美しさを伝える撮影技術がないので、この写真では雰囲気だけでも伝わればと思う。

できるなら、ぜひ現地に行って、自分の目で見てもらいたい。

FRAでは散々な目にあったが、ブリュッセルではそれを取り返すかのように想像以上に美しい情景を見ることができ、何と浮き沈みの激しい一日だったのだろう。

23:30にベッドに入ると、泥のように眠った。


本日の歩数

歩数:20,021歩、EX歩数:10,686歩、消費Cal:754Kcal、距離:14.17km


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